水なす作りに賭けて

 泉州水なすは、昔から地元で作られていた「上之郷なす」と「巾着なす」を掛け合わせて作出されたと言われています。多くが皮ごとお漬物となるため、美しいナスを育てることも必要とされます。1本の木に約60個の実がなり、果実はギュッと絞ると滴り落ちるほど水分が多いです。農家の人々は夏の農作業時に水分補給に水ナスを食べたと言われます。 「水なすは甘い。美味しい水なすは、卵形で艶も良い。お尻に艶が無くなると…

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水なすと鱧(ハモ)・鰻(うなぎ)

 焼いた水なすを冷めないうちに冷水に浸けると、サッと皮が剥けます。縦に裂いて食べるのは、浅漬けの場合と同じです。表面は香ばしく、中はとても水々しくジューシーで、浅漬けに匹敵するくらいに焼いた水なすは美味しいです。 焼き水なすに添えて向くのが(と言ったら漁師さんに怒られそうですが・・・)、同じく関西では春から秋にかけてよく出回る「鱧(はも)」でしょう。 いわゆる骨切りしたものの照り焼き…

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夏祭りと水なす

 なす伝の地元貝塚の太鼓台祭は、7月の海の日の前、泉州の夏祭りのトップをきって行なわれます。重さ1トン半で、岸和田だんじりに勝るとも劣らない綿密な彫り物が施された太鼓台が、2日間市街地を担ぎ回ります。貝塚の太鼓台は、どんなことがあっても車輪を付けません。車を付けるのは恥と考えています。また他市で見られるような静止した状態になるせり上げも行ないません。ひたすら揺すって担ぎ倒します。そんな貝塚太鼓…

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