一富士二鷹三なすび

新年明けましておめでとうございます。本年もどうぞ宜しくお願申し上げます。
おめでたいところで、茄子の含まれることわざを並べてみたいと思います。

「秋なすは嫁に食わすな」(あきなすはよめにくわすな)

このことわざには2つの意味があるとされています。美味しい秋のナスはもったいないから嫁には食べさせるなという意地悪な姑が嫁いびりに使った言葉。もう一つは、ナスには体を冷やす効果があるので、涼しくなる秋にお嫁さんが体調を崩さないよう気遣いのため使った言葉です。

「一富士二鷹三なすび」 (いちふじにたかさんなすび)

初夢に見ると縁起がいいと言われています。理由は富士山は日本一の山。鷹は掴み取る。ナスは実に成る事から「子孫繁栄」や「成功する」という意味だそうです。諸説ありますが良い意味であることには間違いなさそうです。
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「親の意見と茄子の花は千に一つも徒はない」 (おやのいけんとなすびのはなはせんにひとつもあだはない)

 ナスは肥料をたくさん必要とするなど、育てるのには大変苦労するのですが,花が咲くまできちんと育てると一つの無駄花もなく実が成ります(結実率が高い)。一方、 親が子にする意見も同じように子にとって無駄な意見はなく、しかも間違いもないという見解です。「徒」は無駄という意味で,親の小言は良く聞くようにという意味だと思います。ちなみに、茄子という名前の由来は「早く実が成る」ことからだそうです。

「瓜の蔓に茄子はならぬ」(うりのつるになすびはならぬ)

 血筋は争うことができず、平凡な親からは非凡な優れた子は生まれないということの喩えです。それから転じて、ある事柄からはそれ相応の結果しか生まれないということです。さらにそれから転じて、ある事柄からはそれ相応の結果しか生まれないということのようです。

 類義のことわざとして、「瓜の種に茄子は生えぬ」(うりのたねになすびははえぬ)、「蛙の子は蛙」(かえるのこはかえる)、「へちまの種は大根にならぬ」(へちまのたねはだいこんにならぬ)などがあります。一方、対義のことわざとして、「鳶が鷹を生む」(とびがたかをうむ)というのがあります。

 用例としては、俺の息子は『瓜の蔓に茄子はならぬ』で、「俺と同じ大工の職人の道を進むことになったが、なかなか覚えが早くて職人としての筋が良いようには思う」といった使い方があるようです。

以上、茄子にはおめでたい諺や、人生の教訓となる諺が多いといえます。
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