続・徳川家康、折戸なすを愛ス。

 初夢に見ると縁起のいいものとされる「一富士、二鷹、三茄子」。その由来には諸説があります。一つには、「富士山、愛鷹山、初ナスの値段」と、駿河の国(静岡県)の高いものを表した説。当時の初ナスは慶長小判1枚(現在の価値で4万円とも・・・)より高かったとか。また、趣味の鷹狩りなど、家康の好きなものを並べた説や、富士は”無事”、ナスは大願を”成す”などの語呂合わせという説もあります。
 この縁起がいいナスのモデルとされるのが、静岡県で現在も作られる折戸ナスです。白砂青松の三保の松原近くで栽培されるナスを、家康はたいそう好んだと伝えられます。慶長16(1611)年、駿府城で隠居生活を送る家康のもとへナスが献上されたという記録が残っていますが、以来、大きさがミニトマトほどしかないうちに収獲し、桜の葉を敷いたカゴに5個詰めたものを100カゴ、その年の初物として献上するようになったとのことです。
 駿河湾に突き出た三保半島は、温暖な気候から野菜の促成栽培が盛んでした。折戸ナスは他のナスよりもいち早く将軍家へ出来たのです。直径10cmほどの丸型で、こっくりとした甘さが楽しめるのが折戸ナスの特徴です。

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