泉州水なすをルーツとする新潟白十全

伝統的なナスが沢山あるところから「なす王国」と呼ばれる新潟県。その代表格が十全なすで、これは泉州水ナス系の1つを昭和の初めに中蒲原の十全村(現五泉市)で栽培したのが始まりと言われます。つまりなす王国新潟を代表する十全なす「白十全なす(本十全なす)」は泉州水なすがルーツなのです。
 十全なすはその他、長岡大島地区に導入されたこれも泉州水なす系の一つの梨茄子(黒十全なす)があります。両者とも濃紺で締まった肉質なのに柔らかく、ほのかな甘味が特徴です。よってその食べ方は泉州水なすと共通して、浅漬けが中心のようです。
 その他、十全なすには黒十全のF2品種の新潟黒十全なすがあり、現在、お店などでは黒十全なす(梨茄子)やF1の新潟十全(9割を占めると言われる)が主流ですが、本来の十全なすは冒頭の白十全なすであるので注意が必要です。ちなみに、白十全なすは高級品として料亭などで使用され一般的には出回ることは少ないといいます。
現在、枝豆、スイカ、とともに十全なすによるナス漬けが新潟県の3大味覚の一つと言われ、新潟の夏の定番となっています。泉州水なすを誇りに思う我々泉州人にとって、とても興味深い逸話です。

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